森と踊るは「森の声を聴く間伐」にシフトします

最終更新: 2019年5月12日

森と踊る株式会社は

森の中のひとつひとつの場所に寄り添い、

一番良い方法で500年後の森を創っていきます


2019年。

私たちは大きな決断をしました。

それは、「皮むき間伐を中心とした」間伐から、

森の声を聴く間伐にシフトする

ことです。


この選択は森と踊ると森との関わりだけではなく、森と踊るとみなさんとの関わりも大きく変えることにつながるでしょう。

だからこそ、いつも森と踊るを応援してくださっているみなさん、皮むき間伐を楽しみにしてくださっているみなさんには特に、その背景にあることや、私たちが何を目指すのかについてお伝えするためにこの記事を書きました。

長文ですが、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。


2017年までの森と踊るの森との関わり

2016年

森と踊るを立ち上げたときには、私たちは皮むき間伐を中心として森を創っていくことだけを考えていました。

皮むき間伐以外にも様々な間伐方法があることはもちろん知っていましたが、皮むき間伐の可能性に強く惹かれ、皮むき間伐以外の方法を採用することは考えていませんでした。

当時は皮むき間伐を私たちのアイデンティティのように感じていたようにも思います。


皮むき間伐は、多くの人が森に参加することができ、楽しみながら間伐を体験できる素晴らしい手法です。

沢山の方に森に来てもらい、木と触れ合い、森と踊るを知ってもらうため、森に光を入れるため、そして、次の命として送り出す木を確保するためにも、最初の2年間はできるだけ沢山のエリアの皮むきをすることに注力していました。


2018年は、森と踊るにとって大きな転機になりました。

高尾の森と向き合って5年(森と踊る設立以前からずーやんは森に入っていました)。

皮むきをしたエリアの伐木を進め、光が入り、風通しも見通しも良くなり、来てくださる方からも森の変化を喜ぶ声が聞こえてくるようになりました。


その変化を嬉しく思うと共に、私たちが最初に直面したこと。

それは、皮むき間伐をやろうにも、「アクセスが良い場所で皮むきができるところがもうない!」という現実でした。

私たちの森は約200ha、本当に広大です。その森の入り口は、最寄りのバス停から徒歩5分ちょっとというとてもアクセスの良いところにあります。

でも、その入り口から車両で入っていけるのはわずかに200m程度(最初はその道もなかったんですけど...)


それ以外のエリアは

  • 徒歩では入れても道はなく、いくら皮むきをした木が軽いとは言っても、出すことを考えると簡単には手が出せない

  • 道は通っているけれど周囲にバス停も駐車場もなく、木は出せるけれど皮むきイベントをやるのには向かない

という状況が待ち構えていました。


さらに、伐木で森が気持ち良くなってくると、それまで手を付けずにいた荒れ放題の灌木や藪、竹林、枯れて倒木や土砂で埋まっている沢等も気になるようになってきました。

木は切ったらお金にできるけれど、灌木や藪、竹林、沢を整備してもお金にはならない...。だけどどうしても放ってはおけませんでした。


そこで、私たちは灌木を切り、藪や竹林を整備し、新しく道を作りました。沢の倒木を取り除き、水路を作りました。


書いたら一文です。

だけど、来る日も、来る日も、お金にならなくても、森を創るということに力を注ぎました。

森と向き合えば向き合うほど、木を切ってお金にすることありきではなく、森を創ることありきで考えるようになっていきました。


そんな中で土地の環境改善に詳しい高田宏臣さん、生物多様性に詳しい坂田マサコさん、製材所の師である木・山の匠田中定男さんと出会い、話を聴き、実際に一緒に森を見て回り、森にとって必要な知識と智慧を得ました。


それは今までの模索や疑問を一気に洗い流し、腑に落ち、カラダにすっと浸透するような出会いでした。


少し前からどことなく気になり直感や感覚でやっていたけれど、森を創るのためには地表の光や空間の条件だけでなく、土中環境がより森にとっては決定的な影響を与えているということを知りました。

地下水脈の回復や、空気の気道を創ることも必要だということが分かったのです。


同時に、どこに対して何をすると人にとっては最小限の負荷で、森にとっては最大限の環境改善を引き起こすことができるのかのポイントを見極めることの重要性にも気づきました。森が自然の力で回復・安定に反転するためのきっかけを私たち人間が作ることで、菌糸や植物をはじめとした自然の中にある力を活かし、自然と共に豊かな森づくりをしていくことができることを知ったのです。


人間は長きに渡り、自然にダメージを与え続けてきました。その蓄積は広大な面積に及んでいて、そこに環境が反転するきっかけを作っていくのはそれはそれは地道で大変です。だけど、長い目で見ると結果的にはきっととっても効率的かつ効果的だろうと信じられる智慧との出会いでした。

2018年の森と踊るの森との関わり

2019年。

真っ暗だった私たちの森の入り口のエリアには光が入り、下草が生え、鳥たちがさえずり風の通る本当に気持ちの良い場所になりました。

この変化を広範囲で一気に起こすことができたのは、沢山のみなさんが皮むき間伐に興味を持ち、共に皮むきを行ってくださったからこそです。


そして、その変化を大きな喜びと、さらなる可能性を感じるからこそ、

森と踊るは次のステージに進みます。


私たちのフィールドは、私たちが管理を委託されている場所です。持ち物ではありません。

でも改めて、私たちはあちこちを間伐して回る施業者としてではなく、山守としてこの一か所の森を、人と自然が共に豊かさと美しさを育み続ける場所として守っていきます!!

そのことが私たちのやりたいことで、チャレンジすること。

そして同時に木材をはじめ森の恵みを最大限それらのポテンシャルを活かすことです。


私たちは、「皮むき間伐」という手法を一旦横に置くことにします。


ずっと皮むき間伐をやらないと決めるわけではまだありません。

その場所にとって皮むき間伐を採用するのが最良だと感じたら、その場所では皮むき間伐をやるでしょう。


だけど、私たちの急斜面の森では、皮むきをするために人が入るだけで必ず地面が荒れます。

また、平でもフカフカな下草が生えた場所は、皮むきのために人が入ることで土が踏み固められ、下草が踏みつぶされて土地をダメにしてしまう可能性もあります。

太い木を伐木するときには、皮を剥いて軽くなってしまうことで逆に伐木が困難になることもあります。

場所によっては、伐木よりも土の改良を優先すべきところもあるでしょう。

植林が必要な場所もあるかもしれません。


森のひとつひとつの場所を総合的な視点から見て、その場所にとって最良の方法で森を創っていく。

その手法の一つとして、皮むき間伐「も」やっている会社に、森と踊るはなっていきます。


毎年皮むきを楽しみにしていらした方は、残念に思われるかもしれません。


だけど、皮むきをみなさんと共に行い、森の変化を感じたからこそ、私たちはさらに新しい形で森と向き合っていきます。

もちろん、「この方法しかしない」と決めていることは何もありません。

これからもずっと「森にとって一番良い方法」を模索し、森と共に考え、私たちらしく可能性を信じて進んでいきます。


そして、誰でもが豊かな森づくりに参加できることは、前以上にいっぱいいっぱいあります!!

森を一緒に育むことに興味がある方は、ぜひ声をかけてください!!ぜひ一緒に汗をかいてください!!


ぜひ森と踊るの新しい冒険を共に楽しみ、これからも変わらず一緒に進んでください!

森と踊るが2019年に目指す姿  木や土地が健康に生き続ける森を作っていく

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